マジックは運の要素が強烈にまとわりついて私たちを離さないゲームだ。それは言わずと知れた事実であるし、時たまプレイヤー間の話の種としても活躍する。それは避けようのない事故であるし、ゲームは始められているのだから、嘆くことで何かを変えられるわけでもない。

沖野は再びのマリガンを宣言。越智も同様にマリガンを選択。配られた

《ヴリンの神童、ジェイス》

《ズーラポートの殺し屋》

《地下墓地の選別者》

《残忍な切断》

《残忍な切断》

《森》

というハンドを艱難辛苦の末にキープ。対する越智も

《棲み家の防御者》

《ゲトの裏切り者、カリタス》

《神聖なる月光》

《はじける破滅》

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

《乱脈な気孔》

と、判断の分かれるであろう初手を抱えることに決めた。互いに占術はトップ。

今度は第2ターンでトップに残した《進化する未開地》を引き込み、《沼》の調達に成功した沖野。越智も同様に《血染めのぬかるみ》を手に入れる。しかし第3ターン、沖野はまたも3枚目の土地に触ること適わず《ズーラポートの殺し屋》でターンを終える。越智は《吹きさらしの荒野》《血染めのぬかるみ》を両方切って、逡巡の末の《森》《山》から変異をプレイ。

4ターン目、《エルフの幻想家》に望みを託してもなお2枚の土地で戦うことを強いられた沖野は《ズーラポートの殺し屋》を攻撃へ向かわせる。越智も当然のようにブロック。《ゲトの裏切り者、カリタス》や《先頭に立つもの、アナフェンザ》着地前に墓地へ送り込ませコンボの礎を取りこぼさないための行動だろうか、それも、土地なし手札に《残忍な切断》2枚、という状況ならばマナ加速にさえなる。

越智が変異を攻撃させると沖野は《エルフの幻想家》ブロックを即決。引き込んだ2枚目の《乱脈な気孔》をセットしてターンを返すが、沖野はドローゴー。《棲み家の防御者》を表向きにした越智は《血染めのぬかるみ》を手札に加える。《棲み家の防御者》での攻撃の後にプレイされた《ゲトの裏切り者、カリタス》に、《残忍な切断》をあてがう沖野。対処しなければならない1枚だが、対処することで越智の目的もある程度は果たされてしまう。探査除去の綾と言えるだろう。

 除去するには墓地を使うが、除去せねば墓地が肥えない。

沖野はなおも土地に辿り着けずドローゴーを反復。次のターンに越智が《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を繰り出すと、沖野はやむなく土地を片付けた。

沖野 0 - 2 越智